関電は木曽川の水で、毎年、莫大な利益を得ています。しかし、関電は、その利益に見合ったお金を木曽に落としてくれていません。木曽川の水は木曽の山林が育んだものです。関電は木曽の山林を守るために相応の負担をしなければならないと思います。
木曽では大正時代から水力発電が推進されてきました。大桑村だけで関電の発電所が9か所もあります。関電は木曽川水系の水力発電で、年間、45億KWの電気を発電しているとのことです。1KW30円で計算すれば、1,350億円相当の発電をしていることになります。関電は木曽で発電した電力を全て関西に送り莫大な利益を得ています。この関電の持つ水利権に対して、木曽の山林を守るために法定外目的税(水利権税)を課税すべきだと思います。
この水利権税は、木曽川がある木曾だからこそできる課税であり、木曽に与えられた特権だと思います。例えば、関電の年間の発電、1,350億円に3%の課税をすれば、40億円になります。それを6町村で分け合えば、1町村あたり、年間6億6千万円になります。木曽は、この特権を最大限に活用し、6町村の将来の生活の糧にすべきだと思います。
木曽地域は他地域と異なり、町村だけで核となる市がありません。人口も木曽地域全体で3万人を切りました。木曽はこれから何を生業とし、何を生活の糧にして生きて行くのか。そして、木曽はどのように生き残っていくのか、真剣に考えなければならないと思います。木曽は96%が山林で、平地がなく、企業誘致をしたくてもできません。農業振興をするにも農地が少なくてできません。林業を推進するにも、山が急峻で経費がかかりすぎて林業も成り立ちません。
しかし、木曽は今までずーっと山で生きてきました。これからも山で生きて行く以外にないと思います。それに、木曽から山を取ったら何も残りません。これからは、材木を生産するための林業ではなく、木曽は山を守り、自然環境の保全を生業とし、したたかに生きて行けばいいと思っています。そして、関電のお金を元手に森林公社を設立し、木曽の山林の70%を占める国有林の管理を国に代ってすることで、雇用促進を図り、移住促進、地域振興を図ることができたらいいなと思っています。